シンシナティ美術館について ABOUT

シンシナティ美術館
 7万3千点の至宝と、
誰もが自由に
楽しめる空間を次世代へ

全米屈指の歴史を誇るシンシナティ美術館(アメリカ合衆国オハイオ州)のコレクションと、
地域社会に深く根差した「開かれた美術館」としての歩み

市民の熱意から生まれた、
アメリカでもっとも古い美術館の一つ

1881年に創立されたシンシナティ美術館は、アメリカにおいて最も長い歴史を持つ美術館の一つ。一部の富豪からの寄付だけでなく、街を愛する市民たちが「自分たちの街に本物の文化を根付かせたい」と少しずつ資金を持ち寄り、自らの手で作り上げてきた。当時の市長が「市民による、市民のための贈り物」と訴えた通り、コミュニティの強い絆が今へと続いている。開館以来、世界各地から集まった7万3千点を超える膨大なコレクションは、まさに市民一人ひとりの想いが積み重なった「街の宝物」。今回開催されるシンシナティ美術館展では、その中から選び抜かれた84点が、海を渡り日本へやってくる。

※これらの作品は展示されません                                                      

世界を旅するように楽しむ
コレクションの宝庫

館内には、特定のジャンルに偏ることのない、様々な芸術の世界が広がる。モネ、ルノワール、そして今回の目玉であるファン・ゴッホの最晩年の傑作、これらの名作の多くは、20世紀半ば女性コレクターたちの情熱によって寄贈されたものだ。西洋絵画やアメリカ彫刻、中世南アジア美術から現代美術、日本の工芸までを網羅するシンシナティ美術館はまさに「芸術の百科事典」と言える。ピーター・ベル学芸員は「作品との対話は常に新しい発見を与えてくれる」と話す。最新の技術を用いた研究も盛んである。先日、同館の保存修復部長を退任したセリーナ・アリーは、2022年、セザンヌの《パンと卵のある静物》の下に隠された肖像画を発見し、世界を驚かせた。後任のジュリー・リビッツ修復家は、「芸術家の制作のプロセスや苦悩を現代に伝えることが私たちの使命」と、科学的な視点を研究に生かす想いを語る。

誰もが楽しめる、
コミュニティースペースとしての役割

子供から大人までが気軽に立ち寄れる場所であることを重視している同館は「芸術は全ての人のものである」という信念に基づき、入館無料を守ることで、誰もが「本物」に触れられる機会を提供している。2020年に完成した巨大階段「アート・クライム」は街と美術を結ぶ新しいランドマークとなり、日常の中でアートを身近に感じられる“場”となっている。館内にある70を超える展示室や屋外庭園では、①子供が自由に創作を楽しめる教育をはじめ、③土曜絵画教室や④ヨガクラス、また夜の美術館を音楽と楽しむ②「アート・アフター・ダーク」、さらに、結婚式の会場としても深く愛されるなど、年間を通じて多様なイベントやプログラムにより年齢や背景を問わず、全ての人を受け入れる場所であり続けている。